メロスはこの度、今年10月31日から11月2日にシンガポールで開催されたアジア太平洋アグリ・フードイノベーションサミットとパートナーシップを結び、イベントに参加しました!

弊社では、日本からの農林水産省と日本バイオインダストリー協会(JBA)のシンガポール視察団に対し、同イベント紹介をするとともに、このシンガポール食農ウィークに併せて開催されたAgFunderとGROWのイベント、JICAのイベントに参加させて頂きました。

以下、シンガポール食農ウィークでの、三つのキーテイクアウェイをまとめました!

1. Inclusion of smallholder farmers

アジア地域に特徴的なアグリテックビジネスは、やはり小農をインクルージョンするビジネスモデルが多いこと!

国によって制度の違いがあって、進展具合に差があるが、小規模金融(融資や作物保険)と、農業技術普及、情報提供(天候や病害虫)、マーケットアクセス、炭素農業などを組み合わせて、小農をエンパワメントするサービス提供に対して、徐々に投資が積み上がってきています。

こういったビジネスは、その起点で慈善ファンドや国際援助資金のプロジェクトを足がかりとしているが、自立してビジネスが回転する規模に至るようになってきたと感じます。熱気がすごい👍

2. Blue economy – especially Seaweed over micro algae

アジア太平洋地域は世界最大の水産地帯でもあります。今年はアジア太平洋アグリ・フードイノベーションサミットのイベントにて、ブルーフードで独立したセッションが設けられました。

豊かな海岸線を有し、伝統的にも消費が盛んで、海面・内水面養殖が広く行われているアジア太平洋地域が、ブルーフードの世界のフロントランナーになる可能性は高いです。

特に海藻養殖は、アジア地域に大きな産業が立地し、アジアを拠点にした海藻関連のスタートアップに対し、大きな期待が寄せられていることを感じました。

海藻の用途は、食料、機能性素材、二酸化炭素除去、メタン削減等飼料添加物、バイオプラスチックやバイオ燃料など幅広いが、ここでも、やはり要は、海藻養殖を担う小農をどう取り込んで、共に繁栄するビジネスモデルを描けるかどうか、ということだと思われます。

3. Increasing investments in upstream and expansion of the role of the institutional investors

世界的にスタートアップ投資は冷え込みの時期に差し掛かってきて、フードアンドアグリ分野も全体的には若干の縮小傾向です。

ただし、生産に近いアップストリームへの投資は、かえって増える傾向にあって、アジアは特にその動きは顕著。

また、機関投資家の動きも衰えておらず、特にソブリンファンドを中心に、アグリ・フードテックへの力強い動きが続いています。

また、イベントには機関投資家の長期資金を預かり、世界最大級の農地を保有している米国のNuveenも参加していたのが印象的。再生農業の導入と更なる改善には、イノベーティブなテクノロジーが必要であることが関係あるのかもしれません。

いずれにせよ、アジア太平洋地域の機関投資家のフードアグリテックへの興味関心は、依然として高まっている雰囲気で楽しみです!