COVID19で3年間延期されていた、コロンビアでの待望のプロジェクトがついに始動しました!

メロスは、国際協力機構(JICA)の民間連携事業を通じ、日本の稲作をリードする農家さんたちで立ち上げられた農匠ナビ株式会社さんを支援し、日本の稲作技術をコロンビアの農家へ移転します。また、小ロットで高付加価値のプレミアム米の開発や、米のファンを増やすための消費者活動の可能性を探っています。

2月から3月にかけての2週間、小倉と関がコロンビアのボゴタ、カリ、イバゲ、エスピナル、サルダーニャを訪れました。

稲作は、コロンビアではコーヒーに次ぐ第二の農産物です。食生活の中でもお米を多く消費する文化があります。

コロンビアの稲作では、直播が多いのですが、今回訪問した地域のうち、湿田地帯では、多くの農家が手植えをしています。しかし、手植えで移植作業をしてくれる労働者は減ってきています。また、賃金も上昇しているので、機械移植への移行は喫緊の課題です。

機械移植は、侵略的な雑草である赤米対策としても非常に有効です。除草剤耐性を持つClearfieldというBASF社の米品種が導入されていますが、それでも赤米対策には十分とはいえません。

コロンビアの全国稲作農家組合連合会Fedearrozは、すでに日本からクボタの田植機を導入し、機械移植の研究を始めています。その一つ、サルダーニャ研究所の機械移植研究担当のガブリエル・ガルセスは、「手植えと比べ、機械植えは種子の量を30〜40%減らせるのも利点です。また、田んぼに水を張らずに植えることができるため、水の節約にもなります。」と述べています。

日本最大の農業機械メーカーであるクボタ製の田植機は耐久性が高く人気があり、コロンビアのモトマート社が現地代理店となっています。しかし、通常のメンテナンスはできるものの、植付爪などの交換部品の供給が容易でないため、修繕ができないことが課題となっています。

また、育苗技術の改善は大きな課題です。育苗の経験が浅いため、多くの枚数を一度に良い状態に仕上げていくことが大変難しい状況です。日本からの技術移転によって、苗の健康状態や収穫量を大きく改善できる可能性があります。コロンビアと日本の協力によって、現地の稲作の更なる発展が見込めると考えられます!